12月14日(土)、15日(日)の2日間、名古屋の料亭「御懐石志ら玉」の主人柴山宗平氏を招いて、室礼講座「おもてなしの歳時記 師走 睦月 如月の室礼とお料理」を開催しました。
この講座は、年間を通して季節の室礼とそれに合わせた料理を柴山宗平氏の解説付きで楽しんでいただく講座で、今回は12月1月2月の室礼を学びました。
まずは小間の茶室で善哉と薄茶をいただき、広間で各月の掛物と花入れの室礼を宗平さんの解説付きで学びました。
師走は、忠臣蔵の四十七士討ち入りの話でも盛り上がり、掛物の片岡源五右衛門の消息と掛川写しの籠花入れに水仙と寒菊がきりっと活けられました。
睦月は、天室宗竺筆の墨蹟の掛物に、時代高坏に松と炭と米と水引を飾り、正月らしい室礼に感嘆の声が上がっていました。
如月は、徳川義直の幼少の頃の書で豪快な中に遊び心がある掛物に、古瀬戸瓶子の花入に老梅が活けられました。
宗平さんの軽快なトークに笑い声が絶えない中、参加者の皆さんが熱心にメモを取り、終了後にはご自身の携帯でしっかり写真を撮っている姿も印象的でした。
室礼の解説終了後には、名古屋志ら玉プロデュースによるお料理が振舞われました。まずは師走の代名詞でもある白味噌仕立ての埋豆腐に、ゆずり葉を敷いた目指し一匹が提供され、師走の忙しい時期の茶事のメニューについての講義がありました。
向付には鰤角造溜まり醬油漬け、縁高には、鰆味噌幽庵焼きや海老芋旨煮、揚粟麩含煮、焼板蒲鉾、菊花蕪など、この季節ならではの一品が彩り豊かに盛り付けられ、食事も大いに盛り上がりました。椀物には鴨葱そばも提供され、この時期の室礼と料理を大いに学んでいただけたと思います。
次回、「おもてなしの歳時記 弥生 卯月 皐月の室礼」は、3月に開催予定です。
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